主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2025年度日本地球化学会第72回年会講演要旨集
回次: 72
開催日: 2025/09/07 - 2025/09/19
p. 45-
日本海の表層型メタンハイドレート胚胎域である海鷹海脚の海底で観察された微生物マットより約30 cmの堆積物コア試料を採取し、環境DNAメタバーコーディング解析と炭素・窒素・硫黄安定同位体比分析を含めた化学分析を行った。微生物による硫酸還元を伴う嫌気性メタン酸化(AOM)が活発に起こっている堆積物では、嫌気性メタン酸化アーキア(ANME)などAOM関連生物に由来する有機炭素と、AOM反応によって形成された炭酸塩岩および硫化物が存在することが明らかにされた。またAOMの発生が示唆された試料中では、窒素同位体比の負の異常が見られた。間隙水中では高濃度のアンモニウムイオンが検出されたことから、AOM関連生物へのアンモニウムイオンの吸収によって窒素同位体比の負の異常が引き起こされた可能性がある。本研究は経済産業省のメタンハイドレート研究開発事業の一部として実施した。