主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2025年度日本地球化学会第72回年会講演要旨集
回次: 72
開催日: 2025/09/07 - 2025/09/19
p. 50-
本研究は、海水や温泉水、流体包有物などの塩分と炭酸種(CO2, HCO3-, CO32-)を含む溶液を対象に、両成分を迅速かつ同時に測定する新たな手法の開発を目的とする。従来は炭酸種の化学平衡を考慮した複雑な処理を必要としたが、本手法では近赤外および赤外分光法を用い、化学平衡に依存せず成分濃度を定量する。全炭酸濃度を海水の約10倍に設定したNaHCO3水溶液において、pHを段階的に変化させると、HCO3- (1303 and 1364 cm-1) およびCO32- (1396 cm-1) に対応するピークの強度がpHに応じて変化し、特に低pH溶液では、CO2(aq)の逆対称伸縮振動(2350 cm-1)が確認され、濃度推定値と吸光度変化の対応が得られた。また、より希薄な炭酸溶液でも炭酸種のスペクトルが観測された。