日本地球化学会年会要旨集
2025年度日本地球化学会第72回年会講演要旨集
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G3 海洋の地球化学
近赤外および赤外吸収分光法を用いた水試料中の塩分および炭酸種成分の迅速分析手法の開発
*末冨 百代鍵 裕之
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p. 50-

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抄録

本研究は、海水や温泉水、流体包有物などの塩分と炭酸種(CO2, HCO3-, CO32-)を含む溶液を対象に、両成分を迅速かつ同時に測定する新たな手法の開発を目的とする。従来は炭酸種の化学平衡を考慮した複雑な処理を必要としたが、本手法では近赤外および赤外分光法を用い、化学平衡に依存せず成分濃度を定量する。全炭酸濃度を海水の約10倍に設定したNaHCO3水溶液において、pHを段階的に変化させると、HCO3- (1303 and 1364 cm-1) およびCO32- (1396 cm-1) に対応するピークの強度がpHに応じて変化し、特に低pH溶液では、CO2(aq)の逆対称伸縮振動(2350 cm-1)が確認され、濃度推定値と吸光度変化の対応が得られた。また、より希薄な炭酸溶液でも炭酸種のスペクトルが観測された。

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