抄録
高分解能衛星画像は、航空写真と同様に露天鉱山の採掘管理での利用が期待できる。また、今後も新たな衛星の打ち上が予定されており、衛星画像の入手はさらに容易になると推察される。そこで、IKONOSによって撮影された砕石場の衛星画像を検証し、採掘管理への利用可能性について考察した。その結果、切羽の開発状況や危険性,緑化や排水の状況などは現状の解像度でも十分に把握できることがわかった。しかしながら、さらに効果的な管理を進めるためには、リモートセンシングに関する専門的な知識をもっていない鉱山管理者でもDTMを作成できるソフトウェアの整備が不可欠である。精度のよいDTMが完備されれば、HMDやHMPを通して採掘オペレータにCGで採掘指示を示すことができ、また、重機器の自動化にもつながり、新たな利用可能性が生じる。