2017 年 28 巻 4 号 p. 155-169
フリー・オープンソース・システム(FOSS)のQGISを用いて,GIS上で重なる画像解析の基本機能を解説する.ここでは,地形標高データを用いた地形解析の基本機能として,傾斜量,傾斜方位,陰影図,レリーフ,起伏指標のような代表的な値を瞬時に求める方法を紹介する.特に,座標系が緯度・経度のままだと,標高がメートル単位なので計算結果が正しくなくなる.そこで,単位を統一する方法を解説する.また,典型的なラスター・データからベクトル・データに変換する手法の一つである等高線抽出を元に,特定の範囲の値をGIS図面上に抽出表示する方法を解説する.