2018 年 29 巻 1 号 p. 13-20
地球深部探査船「ちきゅう」は,構想から10年を経て建造され,2005年7月29日にJAMSTEC(現在の国立研究開発法人 海洋研究開発機構)に引き渡された.2年間の慣熟航海を経て,2007年10月からは,IODP(国際深海科学掘削計画)の主力船の一隻として,日本周辺の複数箇所の科学掘削に実績を残してきた.本技術報告では,情報地質学分野に利用価値が高いと思われる「ちきゅう」の科学掘削の事前調査,物理探査や掘削時に得られる地質情報について紹介し,合わせて今後の方向性なども示したい.