情報地質
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地震時の宏観異常情報収集・処理システムの試験運用結果とその課題
伊藤 勝久辻野 孝山本 嘉一郎
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1999 年 10 巻 1 号 p. 3-12

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抄録
従来から, 地震が起こる前に発光や動物の異常行動など, 地震の前兆らしき現象が数多く報告されている.これらの「宏観異常」と呼ばれる現象と地震との因果関係は未だ科学的には明らかになっておらず, むしろその信憑性の不確さから非科学的とされる傾向にあった.しかし, もしこれらの現象が真に地震に関連して発生しているのであれば, 予知への利用という観点からは捨てがたい情報である.
そこで著者らはこの宏観異常情報の特性を明らかにしたうえで, インターネットやデータベースなどのコンピュータ技術を活用してこれらの情報を収集・蓄積・解析する方法を検討し, インターネット上でWebサーバとデータベースを連動させたシステムを開発して試験運用を行った.またこれらの成果をもとに現行システムの問題点を考察し, より客観的な情報を抽出するための改善策など, 本格的運用に向けての検討を加えた.
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© 日本情報地質学会
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