地質学雑誌
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日本地質学会第115年学術大会 2008年 秋田 見学旅行案内書
男鹿半島の火山岩相:
始新世~前期中新世火山岩と戸賀火山
大口 健志鹿野 和彦小林 紀彦佐藤 雄大小笠原 憲四郎
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2008 年 114 巻 Supplement 号 p. S17-S32

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抄録

最近数年間,とくに火山岩が厚く累重している赤島層や門前層,台島層を対象に,火山岩の噴出・累重様式や噴出環境を調べ,個々の火山岩相を識別し,火山岩相相互の関係を明らかにして,その岩相層序を組み立て直す作業に取り組んできた.この巡検ではその成果の一端として,台島層を構成するカルデラ充てん堆積物,始新世~漸新世のマグマ水蒸気爆発噴出物,水際に定置した後期始新世の火山噴出物,前期始新世の火砕流堆積物と火山角礫岩など,始新世~前期中新世のリフティングに伴う火山活動で形成された様々な火山岩相を紹介する.また,火山岩相解析が火山岩を主体とする地層の火山学的側面を明らかにする上で効果的であることを示す実例の一つとして,戸賀火山の噴出物と構造を紹介する.

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© 2008 日本地質学会
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