地質学雑誌
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鬼怒川低地帯の第四紀テフラ層序
—火山噴火史と平野の形成史—
鈴木 毅彦
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2011 年 117 巻 Supplement 号 p. S121-S133

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抄録
関東北部から上信越にかけては,日本列島のなかで最も第四紀火山が密に分布する地域である.これらの第四紀火山の多くは爆発的噴火を繰り返してきたため,その東方域である鬼怒川低地帯には多数のテフラが堆積している.このため,同地域は火山噴火史の構築に適した地域となっており,同時に複数の火山の噴火史を比較することができる.一方,同低地帯には火山活動,地殻変動,さらに気候変化・海面変化等の古環境変化の影響を受けて形成された段丘,丘陵,第四紀層が顕著に発達する.それらはテフラを用いて詳細に編年することができる.本コースでは,鬼怒川低地帯の第四紀テフラの観察を通じて,火山噴火史と平野の形成史などをひろく紹介する.
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© 2011 日本地質学会
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