琵琶湖南部, 後期白亜紀野洲花崗岩体の岩相変化

細野 高啓; 牧野 州明

doi:10.5575/geosoc.108.1

細野高啓, 牧野州明

著者情報

ジャーナルフリー

2002 年 108 巻 1 号 p. 1-15

DOI https://doi.org/10.5575/geosoc.108.1

詳細

抄録

滋賀県琵琶湖南部地域に位置する後期白亜紀野洲花崗岩体の詳細な岩相区分と岩石記載を行った.野洲花崗岩体は互いに漸移する下部相, 主岩相, 上部相からなる花崗岩類と, それに貫入する花崗斑岩相の4つの岩相に大きく区分される.全岩化学組成と斜長石の化学組成は, 漸移する花崗岩類が分別結晶作用により形成されたことを支持する.またペグマタイトの分布から, 本岩体の花崗岩に著しく発達する斑状組織は, 脱ガスにより生じた可能性が高いと推定される.

責任著者(Corresponding author)

J-STAGEへの登録はこちら（無料）