地質学雑誌
Online ISSN : 1349-9963
Print ISSN : 0016-7630
ISSN-L : 0016-7630
埼玉県比企丘陵の中部中新統から産出した珪藻化石 : 微化石年代による岩相層序の再検討
須藤 斎高橋 雅紀柳沢 幸夫
著者情報
ジャーナル フリー

2002 年 108 巻 4 号 p. 266-278

詳細
抄録
埼玉県川本町の植松橋付近の荒川河床に露出する中新世海成堆積物より珪藻化石を抽出した結果,珪藻化石を含有する試料は,すべてYanagisawa and Akiba(1998)のDenticulopsis lauta帯(NPD4A)下部の,Denticulopsis praelautaの終産出層準(D41 : 15.7Ma)とCavitatuss lanceolatusの初産出層準(D41.5 : 15.6Ma)の間に位置づけられることが明らかとなった.その結果,これまで土塩層最下部と考えられていたこのシルト岩層は土塩層には帰属せず,より下位の中部中新統下部に属することが判明した.
著者関連情報
© 日本地質学会
前の記事 次の記事
feedback
Top