抄録
飛騨外縁帯に分布する本戸層中の花崗閃縁岩礫のジルコンCHIME年代を測定した.それらの年代は201±20 Maと202±30 Maで,本戸層の後背地で前期ジュラ紀に花崗閃縁岩が貫入したことを示す.本戸層の堆積年代はこれまでは後期ペルム紀から前期白亜紀の間としか限定されていなかったが,これらの礫の年代より,前期ジュラ紀から前期白亜紀とより短い期間に限定された.この堆積年代の制限と岩相的類似性から,本戸層は韓半島の慶尚累層群や西南日本の関門層群に対比される.さらに前期ジュラ紀の花崗岩類は日本列島の近辺では,飛騨帯や韓半島に分布しており,これらの地域が本戸層の後背地の候補の1つとなりうる.