地質学雑誌
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ナミビア北部に分布する原生代後期オタビ層群の氷河堆積物直上の炭酸塩岩に見られる特異な構造
道林 克禎東條 文治斎藤 良川上 紳一可児 智美大野 照文能田 成
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2003 年 109 巻 8 号 p. XV-XVI

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抄録
アフリカ南部のナミビアには原生代後期の氷河堆積物とそれを覆う温暖な環境で堆積した炭酸塩岩が広く分布している. この堆積環境が極端に異なる岩相の組み合わせは, 地球史においても稀であり, 原生代後期の気候変動を考える上で大変重要な地質学的証拠と注目されている. 最近では氷床が当時の地球を広く覆っていたとするスノーボールアース(全球凍結)仮説が提唱され, その成因について活発な議論が行われている (例えば, Hoffman & Schrag, 2002). ここでは, 現地調査に基づきスノーボールアース仮説の根拠となった露頭の状況と氷河堆積物直上のドロマイト質炭酸塩岩に見られる特異な構造について紹介する.
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© 日本地質学会
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