日本老年医学会雑誌
Print ISSN : 0300-9173
老年医学の展望
認知症は治療可能な疾患か?―BPSDの情動療法から見た考察
藤井 昌彦佐々木 英忠
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2017 年 54 巻 2 号 p. 114-118

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抄録

人の脳は新皮質と大脳辺縁系に大別されるが,大脳辺縁系の情動が目的で新皮質の知識は道具でしかない.道具は加齢とともに衰えることは自然の摂理であるが,情動の異常興奮であるBPSDは情動療法により本来のやさしさを取り戻すことができる.すると在宅介護も可能になり認知症の定義から外れることにより認知症は治療可能な疾患であると考えられる.更に加えて在宅介護には介護者のBPSCの治療が必要になる.

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© 2017 一般社団法人 日本老年医学会
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