2019 年 56 巻 4 号 p. 434-440
法に基づいて実施されている乳幼児健診や学校健診を,その場限りの受診勧奨だけではなく,個人情報保護に配慮しつつデータベースを構築するとともに,個人や地域に分析を還元し,また生涯を通じたライフコースデータとして本人の健康増進や医学研究に役立てていくための基盤構築を行っている.また,全国の医療機関と連携して,診療情報データベース(RWD-DB)を構築することで,医療機関における診療の可視化や,臨床疫学研究や薬剤疫学研究を通じた医療の評価ができるような基盤が確立している.これらの基盤は,健康長寿社会に向けた政策にも重要である.