2021 年 58 巻 1 号 p. 36-40
日本では急速な高齢化により,自己管理能力の低下した高齢糖尿病患者が増加している.これらの患者のうち在宅自己注射,血糖自己測定が必要な患者には,家族が患者に代わってこれらの行為を行っているが,家族の援助が受けらない場合は施設に入所して治療を継続している.しかし,看護職員の不足を主な要因として,受け入れが可能な施設が充足していないのが現状である.この対策としては,配置看護師の増員,訪問看護の活用と介護職員の関与の増大の2つの対策が考えられるがどちらを優先すべきかを慎重に検討する必要がある.