2022 年 59 巻 3 号 p. 323-330
目的:通所型介護予防事業に通う高齢者の人生の最終段階における意識と関連要因を明らかにする.方法:質問紙調査により「人生の最終段階における希望」として経口摂取不能時の医療の希望,人生の最期を一緒に過ごしたい人等,6項目について考えたことがあるかを尋ね,入院やみとりの経験,死生観等との関連を,多重ロジスティック回帰分析を用いて解析した.結果:95人を分析対象とした.「人生の最終段階における希望」に関する意識は,項目により14.7~71.6%と幅広く,人生の最期を過ごしたい場所について考えたことがある人が最も多かった.経口摂取不能時の医療の希望は41.1%が考えたことがあり,その関連要因は入院の経験,みとりの経験,死への関心であった.人生の最期を一緒に過ごしたい人は43.2%が考えたことがあり,性別,入院の経験,死からの回避が関連していた.結論:高齢者の人生の最終段階における意識に,入院やみとりの経験,死生観が関連していることが示された.