日本老年医学会雑誌
Print ISSN : 0300-9173
短潜時体性感覚誘発電位を用いた知覚伝導時間の加齢による変化について
幸原 伸夫葛原 茂樹山之内 博豊倉 康夫
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1988 年 25 巻 1 号 p. 24-27

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抄録
短潜時体性感覚誘発電位を用いて末梢及び中枢側の知覚伝導時間の加齢による変化を50人の健康成人を3群, すなわち若年群17人 (26~36歳), 中年群12人 (40~58歳), 老年群21人 (61~84歳)に分けて検討した. 末梢伝導を反映する正中神経刺激によるN13, 後脛骨神経刺激によるN20は加齢とともに段階的に延長した. 中枢伝導を反映する CCT1 (N19-N13), CCT2 (P40-N20) は若年群と中年群で有意差はなく, 老年群で急に延長していた. 以上より深部知覚伝導に及ぼす加齢の影響は末梢側と中枢側とでは異なると考えられた.
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© 社団法人 日本老年医学会
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