日本老年医学会雑誌
Print ISSN : 0300-9173
高齢者QOLと動脈硬化性疾患
林 登志雄
著者情報
ジャーナル フリー

2002 年 39 巻 4 号 p. 404-408

詳細
抄録
我々は, 高齢者QOLを確保していくのには, 無症候の進行動脈硬化病変をできるだけ非侵襲下に診断し, 治療する事が必要と考え, いくつかの試みを行ってきた. 診療において, CGA (高齢者総合機能評価) はADLのみならず, QOLの面からも高齢者診療に有用と考えられた. 高齢者用運動負荷試験は, 高齢者に安全に施行でき, 糖尿病患者に高い運動負荷陽性率を検出した. また, 同時下肢血圧測定は閉塞性動脈硬化症の早期診断に有用であった. 血清BNP (脳性利尿ペプチド) 濃度等の血管内分泌検査は, 高齢者の潜在性心疾患の早期発見等に有用性が期待される. 反応性充血を利用した血管内皮機能検査は, 頸動脈超音波検査と並んで高齢者の動脈硬化性疾患の診断に期待できる. 治療に関してもこういった諸検査を通じて評価していく事が可能であり, 意義があると考える.
著者関連情報
© 社団法人 日本老年医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top