遺伝学雑誌
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蚕の捲翅蛹と“ざりがに蛹”と正常蛹とは複対立遺伝子である
鈴木 簡一郎一丸 学
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1958 年 33 巻 3 号 p. 87-91

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抄録
筆者等は本文に於て捲翅蛹とざりがに蛹とが対立遺伝子である事を証明した。又ざりがに蛹は正常蛹に対して劣性であり, 捲翅蛹は正常蛹に対し優性であるから此三者は複対立遺伝子の関係にあると云わなければならない。ただしcfの浸透率は完全に近いが, Cwのそれは甚だ低く, Cwヘテロはもちろんホモでも時として正常の表型を呈する。
而して捲翅蛹 (Cw) はざりがに蛹の後に発見されたものであるから遺伝子記号をcfcwと書き改めなければならない。
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© 日本遺伝学会
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