遺伝学雑誌
Online ISSN : 1880-5787
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葯の組織培養による花粉からのタバコ幼植物の分化
中田 和男田中 正雄
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1968 年 43 巻 1 号 p. 65-71

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抄録
1. 発育中のタバコの葯を組織培養し, 培養中における花粉の形態変化を観察すると, 萎縮するもの, 発芽するもの, 多量のでんぷんを貯えて肥大するもの, 細胞分裂を繰り返えして幼植物にまで発達するもの等の4種がみられる.
2. 幼植物は四分子期の花粉を葯培養する場合に最も得られやすい.
3. 得られた幼植物の1個体は半数体であった.
4. 幼植物に伴なってカルスが出現し, それからも芽が分化する. このカルスははじめに発生した芽の基部から生じたものと思われる.
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© 日本遺伝学会
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