2026 年 5 巻 p. 82-87
グローバル化に伴い社会人の英語学習は「生存戦略」としての重要性を増している.本研究では,近年急速に普及しているAI学習と,従来の対人学習という学習方法の違いが,英語学習者の「主観的幸福度」および「英語に対する自信」とどのように関連するかを明らかにすることを目的とした.日本の20代〜60代の働く社会人9,691名を対象にアンケート調査を実施し,学習手法の違いと「主観的幸福度」および「英語に対する自信」の関連について評価した.英語学習をする社会人群は,非学習群と比較して幸福度および英語の自信ともに有意に高かった.学習法別の比較では,主観的幸福度において有意な差は認められなかったが,英語に対する自信については,AI単独学習群よりも対人学習群の方が高い自信スコアを示した.AI学習は心理的障壁の低減や発話量の確保に寄与すると考えられているが,一方で,対人学習は感情的なサポートや社会的実在感を通じて学習者の自信をより強く支える可能性が示唆された.