痛風と核酸代謝
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原著 2
イディオタイプ蛋白/尿酸ナトリウム結晶複合体ワクチンによる多発性骨髄腫に対する特異的免疫療法の検討(臨床第Ⅰ相試験)
酒巻 一平大槻 希美稲井 邦博上田 孝典津谷 寛
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2015 年 39 巻 1 号 p. 23-29

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抄録

これまで我々は,多発性骨髄腫の産生するmonoclonal IgGのFab部分,すなわちidiotypeを腫瘍特異抗原蛋白とし,これを monosodium urate monohydrate (MSU) 結晶と結合させたidiotype複合ワクチンによる細胞障害性T細胞の誘導をみるin vitro study,MSU結晶単独の健常人への投与の安全性を確認するためのトランスレーショナルリサーチの結果を報告してきた.今回我々は安全性の確認を主評価項目とした多発性骨髄腫患者を対象とした第Ⅰ相試験を実施した.対象は20歳以上80歳以下のIgG型またはBence Jones型M蛋白の多発性骨髄腫患者で,0.5投与群,1投与群,2投与群と3群を設定した.低用量群より順に実施し,8週間観察した.0.5群3人,1群2人の計5人に投与した.8週間の観察期間において全例で皮内注射部位にgrade 1の無痛性紅斑,1投与群の一例においてgrade 1の肝機能障害を認めたが,血清尿酸値の上昇,腎機能障害や血液毒性は認められなかった.しかしながら副次的評価項目である抗腫瘍効果において部分効果以上の効果が観察された症例はなく,5例の観察期間が終了した時点で本試験は終了とした.今回の第Ⅰ相試験においては,主評価項目である安全性は確認されたものの,効果を確認することはできなかった.多発性骨髄腫患者においては樹状細胞を始めとする免疫細胞の機能低下が言われており,今後はMSU結晶との複合体を作り得る腫瘍抗原を持つより免疫療法に適した疾患に対して本治療を施すべく研究を継続する予定である.

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© 2015 一般社団法人 日本痛風・核酸代謝学会
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