動脈プラークにおけるコレステロール結晶やリン酸カルシウム結晶(石灰化)は,局所の炎症惹起性物質となり,動脈硬化の進展と破綻に寄与することで知られる.尿酸塩結晶もまた,人体に蓄積し得る重要な結晶性成分であるが,これらが冠動脈に蓄積し心血管病の進展に影響を与えうるかという点は,明らかにされてこなかった.心血管病に対する抗炎症治療の効果が次々と証明される中で,結晶と炎症を生体内で画像化できる新たな技術のニーズが高まってきている.本稿では,特に冠動脈尿酸塩結晶に関する画像研究の最前線について,取り組みの一端を紹介する.