日本ゴム協会誌
Print ISSN : 0029-022X
天然ゴムラテックスの機械的安定度試験法の再検討
国沢 新太郎沖倉 元治谷口 敦子
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1963 年 36 巻 1 号 p. 22-25

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抄録

現在, 天然ゴムラテックスの機械的安定性を表示する方法として, ラテックス中で一定円板を高速回転し, それによって発生する凝固粒の始発経過時間を計測する試験が広く行なわれ, これは既にJISまたはASTMなどで規格化されている.
この報告は, かかる試験法の再検討に関するもので, その主な結果は次のごとくである. すなわち終点判別法に関して curd はを検知するJIS法と, clot を発見するASTM法との間にほぼ一定の時間的なずれが認められること, また再者法で終点を確認する方法として示されているゴム凝固物の重量%の規定には, 何らの根拠を見出すことができず, したがって規定として不適当であること, さらに測定開始温度の詳細な検討を行ない. それらの結果からラテックスが国際的商品としての性格をもっている点から, 早急に統一あるいは訂正すべき必要性を確認した.

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© 一般社団法人 日本ゴム協会
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