日本ゴム協会誌
Print ISSN : 0029-022X
揮発性脂肪酸数が天然ゴムラテックスの機械的安定性に及ぼす影響
国沢 新太郎沖倉 元治平松 迪介
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1963 年 36 巻 1 号 p. 25-28

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抄録

天然ゴムラテックスに含まれている揮発性脂肪酸は, ラテックスの機械的安定性に直接関与するといわれ, これまで主として新鮮ラテックスについて二, 三の検討が行なわれてきている.
この研究は, 数種類のアンモニア保存濃縮ラテックスについて, 一定条件で約70日間経時させ, その間に揮発脂肪酸数 (VFA No.)と機械的安定度 (MST) の測定を行ない両者の関係を追及した. その結果, 同一銘柄のラテックスについては両者間に一次相関性が認められ, 原料ラテックスの技術的評価の大きい因子となることを確認した. しかし, 異なる estate からのラテックスの安定性を同一の場で比較するために, VFA No. を絶対値的に取扱うことはできないことを認めた.

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© 一般社団法人 日本ゴム協会
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