日本ゴム協会誌
Print ISSN : 0029-022X
チオウレア誘導体配合ゴムのスコーチ防止法
オゾン劣化防止剤としてのチオウレア誘導体の研究 (第5報)
桜本 裕助和田 好正石田 興史朗渡辺 隆
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1968 年 41 巻 11 号 p. 1012-1016

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抄録
オゾン劣化防止能を有するチオウレア誘導体の中には, 純ゴム配合においてゴムをスコーチさせやすいものがあるが, N-モルホリノ-2-ベンゾチアゾール-スルフエンアミドを加硫促進剤とし, 低イオウ配合とすることによって, スコーチしない配合ゴムを得ることができた.さらに, SBRクレー配合物およびSBR/天然ゴムブレンドの炭酸カルシウム配合物についても試験したところ, 上記の配合によりスコーチの防止が可能で, すぐれた物性を有する加硫ゴムが得られることがわかった.また, 加硫ゴムの耐オゾン性について検討した結果, これらチオウレア誘導体配合加硫ゴムは, 他のオゾン劣化防止剤6-エトキシ-2, 2, 4-トリメチル-1, 2-ジヒドロキノリンを配合した.低イオウ/高加硫促進剤系加硫ゴムより, すぐれた耐オゾン性を示し, N-フェニル-N´-イソプロピル-p-フェニレンジアミンを配合したそれに近いことがわかった.
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© 一般社団法人 日本ゴム協会
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