抄録
アルファルファの側根の生育に及ぼす施肥,土壌温度,日長処理の影響を茎葉の生育量と関連づけて明らかにした。1.施肥することは主根の肥大よりも側根の形成,生長に有利に作用する。根を主根と側根に分け,そのおのおのと茎葉との相関をみると,側根重と茎葉重との間に高い相関が得られた。2.土壌温度を10,15,20,25℃の4段階に変えて茎葉と根との相対生長をみると,20℃において最も機能が高かった。形態的には主根は高温によって肥大生長が促進され,側根の生長は低温側で有利である。3.長日(16時間),短日(8時間)を比較すると,長日によって主根の肥大生長が進み,根は老化するが,短日条件では主根の肥大がそれほどでもなく,相対生長からみた根の機能が高い原因の一つと考えられる。4.以上の結果から茎葉の生産は側根の生育量,すなわち土壌と根の接触面積の大きさによって影響を受けるように思われた。