日本草地学会誌
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放牧草地のシステム分析III : 放牧草地における草量の分布型に関するモデル1
塩見 正衛秋山 侃高橋 繁男
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1983 年 28 巻 4 号 p. 373-382

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抄録
放牧草地における草量の平面分布(空間型,空間排列ともいう)は,家畜と植生の相互作用の結果としてモザイク状を呈し,均一に分布していることは少ない。この論文では,放牧草地内の草量の平面分布について,次の点を論じた。(1)草量の分布型として,ランダム型,集中型,均一型を定義し,(2)その分布型を数学的に表わすモデルとしてガンマ分布,および(3)ガンマ分布から導いた,3つの分布型を示す指数pを提案した。最後に,(4)実験データのガンマ分布モデルへの適合度は良く,また推定した分布型の指数pは放牧の進行にともなって小さくなること,すなわち,草量の分布が均一型からランダム型へ変化していくことを示した。
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© 1983 著者
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