日本草地学会誌
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暖地型イネ科飼料作物ガットンパニック(Panicum maximum var. maximum JACQ. CV. GATTON)とハイブリッドペニセタム(Pennisetum purpureum SCHUMACH×Pennisetum typhoides (BURMF.) STAPF)の季節生産性と栄養価に及ぼす刈取の影響
川本 康博金城 隆池田 元彦宮城 悦生本郷 富士弥古謝 瑞幸
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1992 年 38 巻 2 号 p. 141-151

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抄録
暖地型イネ科飼料作物ガットンパニック及びハイブリッドペニセタムを圃場で栽培し,4及び8週間隔の刈取間隔(以下,4週区及び8週区と略)が乾物生産,栄養価値の季節変動に及ぼす影響について明らかにし,さらに,両草種の再生機構についても検討した。試験期間の合計乾物収量は,両草種共に4週区と比較して8週区で増収したが,両草種間の差は認められなかった。季節毎の乾物収量と気象要因との関係では,ガットンパニックが気温上昇するに伴って,乾物生産を高めるのに対し,ハイブリッドペニセタムは気温が約25℃以上であれば,降雨量の多い時期に高い乾物生産を示す違いが認められた。窒素含有率及び乾物消化率は両草種共に4週区で高く,また,生育期間の気温が低下するに伴い直線的に増加した。このため,両草種の窒素収量及び可消化乾物収量における刈取間隔の影響及び季節変動は乾物収量の場合より小さくなった。刈取後における両草種の株部及び根部の乾物重及び貯蔵性炭水化物含有率は,いずれも一旦低下するが,約2週間目に再度増加に転ずる傾向を示した。この回復速度は両草種で異なり,ガットンパニックでは季節的変動は認められなかったが、ハイブリッドペニセタムでは気温が低下した場合には回復が遅延した。
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© 1992 著者
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