抄録
異なる窒素施肥量(90,180,240kg/ha)で年3回採草利用したペレニアルライグラスを用いて,各種糖含量やサイレージの発酵品質に及ぼす影響について調査を行った。別の圃場で模擬放牧利用も行って,糖組成を比較した。採草利用した牧草は模擬放牧利用した牧草よりも一般にフラクタン含量が高かった。窒素多肥でWSCは減少したが,その原因は主としてフラクタンの減少によると考えられた。採草地の牧草から調製した簡易サイレージの発酵品質は概ね良好だったが,2番草において窒素多肥しWSCが低下した場合は,良好なサイレージ発酵品質は得られなかった。発酵品質がWSCおよびフラクタン含量と密接な関係を示したことから,窒素多肥がWSC,特にフラクタン濃度を下げ,サイレージの発酵品質も悪化させたと考えられた。