日本草地学会誌
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品種および加工法の異なる飼料米の第一胃内分解特性
宮地 慎野中 和久松山 裕城細田 謙次小林 良次
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2010 年 56 巻 1 号 p. 13-19

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抄録
本研究では,品種あるいは加工法の異なる飼料米の牛に対する飼料特性を明確にすることを目的とし,品種間比較として9品種11種類のもみ米と,比較対照としてエンバク,コムギ,圧ぺんトウモロコシを,また加工法比較として無処理,挽き割り,蒸気圧ぺん,2mm粉砕処理を施したもみ米,発芽米(無処理),玄米(無処理)を供試し,in situ法で第一胃内分解性を比較検討した。飼料米の第一胃内のデンプンの有効分解率は,トウモロコシよりも高く,エンバク,コムギよりも低かった。飼料米の分解特性は品種により異なり,モミロマンは他の品種に比べ分解速度や有効分解率は高かった。また,加工法の検討からは蒸気圧ぺん処理の有効分解率は高く,飼料米の主成分であるデンプンを最大限に利用するためには,蒸気圧ぺん処理が有効な加工処理法であることが示唆された。
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© 2010 著者
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