年間3回刈りのアルファルファ(AL)とオーチャードグラス(OG)を番草ごとに異なる新鮮物重割合で混合してサイレージ調製を行い,材料草の成分およびサイレージの発酵品質について調査した。全番草でOGの混合割合が増える程材料草の粗タンパク質含量および緩衝能は減少し,可溶性炭水化物(WSC)含量は増加した。両草種とも2,3番草に比べ1番草で材料草の乾物含量は低く,WSC含量は高かった。1番草ではOGの混合割合が増える程乳酸含量は増加し,pHは低下する等,サイレージの発酵品質は改善された。Vスコアの結果より,1番草ではサイレージ発酵の観点から適切な混合割合はAL:OG=30:70程度と考えられた。一方で2,3番草ではOGの混合割合にかかわらずpHは高く有機酸含量は低かったことから,サイレージ発酵は十分に進まなかったと推察された。