地理学評論 Series A
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土岐川(庄内川)流域の河成段丘と更新世中期以降の地形発達
田力 正好安江 健一柳田 誠古澤 明田中 義文守田 益宗須貝 俊彦
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2011 年 84 巻 2 号 p. 118-130

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抄録

岐阜県南東部および愛知県西部を流れる土岐川(庄内川)流域の河成段丘を,空中写真判読によりH1~4面,M1~3面,L1~3面の10段の段丘面に分類した.それらの段丘面のうち,L2面は,構成層中の試料の14C年代値,構成層を覆う土壌層中の指標テフラ(鬼界アカホヤテフラ),段丘面の縦断形と分布形態,段丘構成層の厚さに基づいて,酸素同位体ステージ(MIS)2の堆積段丘面と同定された.M2面は構成層と指標テフラ(阿蘇4テフラ,鬼界葛原テフラ)との関係,構成層およびそれを覆う風成堆積物の赤色風化に基づいて,MIS6の堆積段丘面と同定された.これらのことから,これまでMIS6の堆積段丘の報告がほとんどなかった中部地方南部において,その分布が確認された.M2面とL2面の比高から,土岐川流域の隆起速度は0.11~0.16 mm/yrと求められた.

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© 2011 社団法人日本地理学会
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