地理学評論 Series A
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外食産業再編期における飲食店の立地動向──2000年代の和歌山市を例として──
郭 凱鴻
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2017 年 90 巻 6 号 p. 578-589

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抄録

2000年代の外食産業は,飲食店の店舗数が大きく減少する中で,1店舗当たりの従業者数が拡大したことに特徴づけられる.本研究では,地方都市の和歌山市を対象地域として,外食産業の再編期における飲食店の立地動向を,経営形態別(チェーン店と単独店)と業種別に検討した.その結果,チェーン店の主体を成す一般飲食店と専門料理店は市中心部で減少し,郊外の主要道路沿線とショッピングセンターで増加する傾向にあった.一方,単独店は店舗数を大きく減らしながらも市中心部に集中する立地特性を維持していた.また,居酒屋等は経営形態にかかわらず,JR和歌山駅の周辺に集中する傾向がみられた.

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© 2017 公益社団法人日本地理学会
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