地理学評論
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東京市西部井荻,天沼地下水推
吉村 信吉
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1940 年 16 巻 4 号 p. 249-264

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抄録
1.東京市杉並區の西,妙正寺川,善幅寺川上流間の臺地に淺井帶があり,地下水面が扁平ではあるが塚状に盛上つてゐて,地下水堆と考へられる。
2.地下水堆は長さ3.5km,幅1.1kmに達し,武藏野臺地に於ては最大である。地下水の動水傾斜は所々稍〓大きくなつてゐるが,地下水瀑布線附近の地下水面のそれに比し著しく小さい。
3.地下水堆は地形から云つて地下水の流出が少い上に厚くローム層下部に粘土層が存在するから生じたものである。
4.聚落發生との間には關係があるらしいが,現在の所證するに足る資料は得られてゐない。
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