地理学評論
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関東平野とその周辺山地における降水量の総観気候学的研究 (1) 序説および温帯性低気圧が太平洋岸を通過する場合
吉野 正敏
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1955 年 28 巻 8 号 p. 371-385

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抄録
太平洋岸を温帯性低気圧が通過する代表的な場合14回をえらび1回ごとの降水量分布を調べた.得られた結果は下記の通りである.
(i) 関東平野部では降水量は低気圧中心の経路からの距離と直線的な関係で減少する.
(ii) その減少率は全国を通じてみると絶対量が多い時に大である.
(iii) 関東周辺の山地におけるある地点の実測値と,その地点が平野であつたと仮定して求められる理論値との差を山地なるがゆえに偏差した値とし,その分布図を書くと北部・西部型と北部・丹沢型の2つにわかれる.
(iv) 偏差値の各地点ごとの全国の平均値の分布図は第5図の通りである.
(v) この値を海抜高度との直線関係がより高い有意水準で求められるように地域区分した(第5図).
(vi) 高度が100m高くなるにつれて増加する降水量は平均的にいつて,栃木県南東向斜面で3mm, 長野県(長野・飯山地方)で3mm, 丹沢の背面で2.5mm, 群馬県の南東向斜面で2mm,栃木・群馬の雨かげ地域で1mm,関東西部山地ではそれ以下である.
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