地理学評論
Online ISSN : 2185-1719
Print ISSN : 0016-7444
ISSN-L : 0016-7444
諫早水害に見られる洪水の地域性
大矢 雅彦
著者情報
ジャーナル フリー

1960 年 33 巻 10 号 p. 528-540

詳細
抄録
洪水の際のたん水深の大・小,たん水期間の長・短,流速の遅・速,流動方向,侵蝕・たい積の有無など洪水の型は谷底平野,扇状地,三角洲など地形要素によつて定められてくる.したがつて,地形を分類すれば洪水の型を知ることができるはずである.この見地に立つて空中写真および現地調査によつて諌早市周辺水害地形分類図および1957年7月25目にこの地方をおそつた大洪水の洪水状況図を作成したところ,この地域の洪水型を次の6つに分けることができた. (1) 火山放射谷型山崩れ多く岩屑の供給の行なわれる型, (2) 火山山ろく囲続谷底平野型放射谷の水をうけ,侵蝕とたい積の行なわれる型, (3) 峡谷扇状地型峡谷で供給された砂れきのたい積をともない水の流れ方のもつともはげしい型, (4) 火山山ろく扇状地型僅かの侵蝕だけが見られる排水良好な型, (5) 三角洲型扇状地型若干の侵蝕とたい積の行なわれる型, (6) 三角洲型長期間にわたつてたん水する型.
著者関連情報
© 公益社団法人 日本地理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top