地理学評論
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ホッサマグナ擾乱について
江原 真伍
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1961 年 34 巻 1 号 p. 1-8

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抄録
ホッサマグナ擾乱は本州中部に起り,その波及する範囲の東は房総関東,西は濃飛・近畿・瀬戸内東部に達し,北は加能越より日本海の大和堆に及んだ.この運動は七島海嶺の末端が本州外帯に突入して弧を生ぜしめ,これと同時に弧を両断し,弧の右翼は北西に移動して濃飛地塊と越後(山脈)地塊に分離し,日本海水はホッサマグナを通じて太平洋に流入するに至つた.本文ではホッサマグナ擾乱が波及し,濃飛山地に断層運動を近畿瀬戸内に陥没を起した事情を述べるものである.
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