地理学評論
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常盤沖ならびに鹿島灘陸棚の海底地形と底質
茂木 昭夫岩淵 義郎
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1961 年 34 巻 3 号 p. 159-178

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抄録
利根川河口から仙台湾にわたる,常磐沖ならびに鹿島灘の陸棚を考察した結果,陸棚は20m以浅, 25~50m, 40~60mおよび100~140mの4つの地形面からなることが知られた.20m以浅の海底は,甚だ狭k・なめらかな斜面でv現在の海面に関して形成されつつある現海成面である. 25~50m平坦面は,平均巾10kmを有し,多数の明瞭な海底谷によつて,浅く刻まれた起伏のある海底を示し,その表面には,広く岩盤と粗粒堆積物が分布している.40~60mの海底は,海底谷末端に狭く連なり,そこにはやはり粗粒堆積物が分布している.これらの海底地形,底質分布から,筆者等は次のような地形発達を考えた。洪積世最末期の海面低下の際,現在の100~140m平坦面が形成され,この海面を侵蝕基準面として,現在の久慈川の地下に埋没している-60mの旧谷が形成された。その後海進に転じて,これらの谷は埋没され,現在の50~100mの斜面が形成された.この海進の途中で海面は一時停止し,そこに現在の25~50mの広い平坦面を形成したが,その後再び海退に移り,海面は現在の水深40~50m付近に停まつた.この時,河川は延長川となり陸化した25~50m平坦面を下刻して,現在の海底谷を形成し, -40~60m付近には,狭い平坦面と粗い底質を残した.再び海進に転じ,海面は現海面より4~5m高い所に位置した後,海退に移り,現在の海岸平野を形成した.
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