抄録
全国, 365枚の日降水量分布図から,降水量分布と大地形との関係を,西高東低時以外について調べた.降水量分布は空気の運動をもつともよく示唆するものであるから,降水量と地形との関係を調べることは,単に降水量の静的な分布を扱うことではなく,地形に規定された大気の動きを明らかにすることになる.この結果, 1) 日本列島の存在に関係のない降水量分布があること, 2) 個々の山体にではなく,日本列島の骨格をなす大地形に支配される分布がもつとも多く,そしてその大地形の影響は,主として山麓の多雨帯として現われることが知られたので,多雨帯の頻発地域を図示して,地形の影響を明らかにした.