地理学評論
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上越平標山頂付近における残雪の分布と凹地形との関係
小林 詢
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1966 年 39 巻 2 号 p. 75-83

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抄録
1961年,三国山脈の平標山(1983.7m)において残雪の分布と,地形・植生・土壌などの状態とを調査し,相互間の関係を検討した.平標山においては,残雪は7月上旬までにすべて消失し,残雪による侵蝕は著しくなかった.調査結果は,残雪の滞留期間の長短によって,斜面に異なる作用-侵蝕,および泥炭集積-が行なわれることを意味する.すなわち残雪がおそく(本調査では6月下旬)まである地点では泥炭がうすく,侵蝕が行なわれており,また,残雪の早く消える(本調査ではほぼ5月中旬以前)ところには腐植集積地が分布し残雪の影響は少ない.残雪が両者の中間の適度な滞留期間を保持する斜面部分には泥炭が集積している.山地の傾斜地のような一見排水のよいところでも,残雪により過剰水分が持続的に供給され,湿性草原の発達と相まって泥炭集積地が形成されると思われる.
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