抄録
1. 主として沖永良部島の大津勘・白浜のビーチロックについて記載した.ここには,筆者のこれまで調査したビーチロックに関する各種の形態が分布し,問題点が集約的に表:現されていると考えられるからである.形態記載の便宜上,各部の名称について仮提案をした. 2. ビーチロックの地形学上の意義は, a. 汀線指示者b. 気候指示者の2項に尽きるが,いずれにしても現在“どこに”生成中であるかが重大な問題となる.大津勘のビーチロックについて,とくに台風直後の地下水面との関係を調査することができた.約1mの海岸砂の下に出現した白色新鮮なビーチロックを現在生成中のものと断定することができれば,これはこの問題について一つの鍵を提供するものであろう.しかし実証がはなはだ困難である. 3. ビーチロックの類似地形を,ビーチロックの成因追究の側面手段として調査した.これらの分布が海岸地帯に限られていることは,石灰化作用について海水中の何らかの成分が関与していることを暗示するものと思われる.