地理学評論
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下総台地西部における地形の発達
杉原 重夫
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1970 年 43 巻 12 号 p. 703-718

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抄録

下総台地の西部を構成する地形面を,とくに関東ローム層の層序に注目して区分・対比し,台地の地形発達を明らかにした.
(1) 関東ローム層をのせる地形面は,上位から下総上位面,下総下位面,千葉第1段丘,千葉第2段丘に分けられる.
(2) 下総上位面は海岸平野,下総下位面は海岸段丘又は氾濫原平野,千葉第1段丘,千葉第2段丘は河岸段丘である.
(3) 下総上位面,下総下位面の分布状態から,下末吉海進の海が海退に転じた直後の古東京湾中部における古地理を明らかにすることができた.古東京湾の海が南(東京湾方向)と北東(鹿島灘方向)に分化した時期は,少なくとも下末吉ローム層中部のPm-1軽石層堆積以前である.
(4) 周辺諸台地との対比をおこなった結果,今まで下末吉面と武蔵野面の2段に区分されていた地形面は, S1・S2・Mの3面に分けられるべきことが明らかになった.このうち台地の主面として広く分布するのは, S1・S2面で,これまでの武蔵野面 (M面)は,ごく狭い地域にしか分布しない.

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