地理学評論
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砂粒型からみた風成砂の特性
成瀬 敏郎
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1972 年 45 巻 12 号 p. 829-837

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抄録
石英砂粒を光沢角粒・光沢円粒・半磨食粒・磨食粒の四型に区分して,西日本の6地域の海岸および南極の海浜砂・砂丘砂その他の風成砂層の粒型分析を行なった.粒型分析の結果,光沢円・角粒の含有率は海浜砂に高く,磨食粒の含有率は風成砂層に高く,さらに沖積世の風成砂層のうちでは砂丘皿砂に最も高いことが明らかにされた.砂丘皿砂の砂層の厚さと磨食粒の含有率との間には相関関係が認められた.南極の風成砂のうちドライバレーのものは我が国のものにくらべて高い磨食粒含有率を示した.洪積世の風成砂層のうちで磨食粒含有率の高いものがあり,沖積世の風成砂層と著しく異なった特性を示した.
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