抄録
近郊花き園芸地域の地域構造究明の一環として,京浜近郊農業圏外縁部に位置:する神奈川県秦野市を研究対象地域とし,そこにおける花き温室園芸の展開過程と,温室園芸の経営構造とについて考察した.
その結果,温室園芸は1960年以後の都市化の進展による市域内の農業構造の変化の過程で発展してきたこと,温室園芸の経営構造には輸送園芸地域的性格が現われているが,温室農家分布の孤立点在性,農家経営における不動産経営の比重の増大と,温室経営の現状維持的性格の増大傾向の存在などに,秦野市の都市近郊的位置の反映が認められる.