抄録
瀬戸内海を21の海域に分割し,それぞれの海域における海水の交換度合を流入淡水の流動に着目して数量的に把握する試みは,本報告に提示した水理モデルによって一応の達成をみた.すなわち,各海域の海水の交換度合はその体積を考慮した単位時間あたりの「海水流出率」によって評価することができるとともに,ある海域に流入する淡水が,他の海域に滞留している淡水にどの程度の割合で寄与しているのかということも,定常状態においてある海域に流入した淡水が各海域に何日分滞留しているかを示す「淡水滞留度日数行列」によって評価することが可能である.