地理学評論
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土佐清水における大気透過率の戦後の変動
中川 清隆
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1981 年 54 巻 2 号 p. 57-71

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抄録
土佐清水は,現在14あるわが国の直達日射量観測官署の中では周囲20km以内の人口が最小で(約2.5万人),太平洋ベルト地帯から遠隔の地でもあるので,日本のバック・グラウンド状態に近いと思われる.この土佐清水における大気透過率の第2次世界大戦終戦後の長期変動を調査する. 1945年~1979年の35年間に土佐清水で1,627回観測された大気透過率の回帰分析から,平均して10年間に約0.018の割合で大気透過率が減少する長期的傾向の存在が明らかになる.この事実は,人類の社会経済活動に起源をもつ人工のエーロゾルの増加によるバック・グラウンド大気汚染の進展を示唆している.回帰直線からの残差の調和解析によって, 35年間に1~140回振動する波を抽出する. 1年周期および半年周期の振動が卓越していることが明らかになる。また, 7~35年周期の波を合成して得られる曲線の極小期が世界の火山大噴火と良く対応することが示される.この事実は,この程度の周期の大気透過率の振動が火山灰による成層圏汚染に起因していることを示唆している.
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