宝石学会(日本)講演会要旨
2019年度 宝石学会(日本)講演論文要旨
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2019年度 宝石学会(日本) 一般講演要旨
わが国で流通している合成ダイヤモンド
*林 政彦林 富士子安井 万奈山﨑 淳司
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p. 6

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抄録

すでに高温高圧法による合成ダイヤモンドは時折ミネラルマーケット等で見られることがあったが,コレクターや研究用標本に使われる程度で高価であり流通量も多くはなかった.ところが,ここ数年で合成ダイヤモンドが展示会などでも見られるようになった.しかも,ガイ一万円程度の価格である.

今回報告する合成ダイヤモンドは,0.1ct 程度で数千円にて売られていた(Fig.1).購入した商店によると, 中国製で研磨はインドで行われているとの事である.インクルージョンが多く見られ(Fig.2),HPHT で製造されたと見られるもののインクルージョンは,微小領域 X 線回折測定で,金属 Co や Fe2N と同定できた(Fig.3).

これらの合成ダイヤモンドは,キュービックジルコニアや合成モアッサナイトなどの模造石と違い天然ダイヤモンドと同じ炭素元素物質なので,間違えられて取引されることが懸念される.また,合成ダイヤモンドを「ラボグロウン」のような名称を使って販売している例も見られる.

今後,インクルージョンが少なくて品質がよいものについては,天然か合成ダイヤモンドかを表示して流通されることを望む.

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