日本歯科理工学会学術講演会要旨集
平成14年度春期第39回日本歯科理工学会学術講演会
会議情報

第2日 一般講演(ポスター発表)
歯科用レジンの物性改善 (第4報)
—UDMAと酸性モノマーから構成される共重合系の分光学的解析—
田仲 持郎橋本 俊明鈴木 一臣
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 122

詳細
抄録
我々はウレタンジメタクリレート(UDMA)とメタクリル酸(MAA), アクリル酸(AA)などの酸性モノマーで構成されるレジンが代表的な歯科用マトリックスレジンであるBis-GMA/UDMA/TEGDMA系レジンと較べて優れた機械的性質を発現することを報告している. 1)このレジンは剛直な分子骨格を持つモノマーを用いることなく高強度·高弾性·高靭性レジンが得られると言う観点から, 内分泌攪乱物質を含まないレジンの開発において, 今後の展開が有望なレジンであると考えられる. 従って, UDMA/酸性モノマー系レジンが優れた機械的性質を発現するメカニズムを明らかにすることは極めて重要である. 本研究ではその優れた機械的性質発現の要因を分光学的手法により検討した.
UDMA/酸性モノマー系レジンの機械的物性向上のドライビングフォースはUDMAのイミノ基と酸性モノマーのカルボキシル基との間で形成される二次結合に基づくコンプレックス形成であると推測された.
著者関連情報
© 2002 日本歯科理工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top