日本歯科理工学会学術講演会要旨集
平成14年度秋期第40回日本歯科理工学会学術講演会
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第2日 一般講演(ポスター発表)
新しい膨張機構による歯科鋳造用埋没材の開発
(第2報)—急速加熱法の検討—
亀水 秀男堀口 敬司飯島 まゆみ若松 宣一足立 正徳後藤 隆泰土井 豊
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p. 95

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抄録

前報1)では, 新規化合物である亜リン酸アルミニウムAl2(PHO3)3の熱分解反応と膨張特性について調べ, 熱分解によるオルソリン酸塩(AlPO4)とメタリン酸塩の生成, その後の結晶成長による大きい膨張について報告した. また, 埋没材の膨張材(耐火材)に利用した場合, 一定の配合量以上で大きな膨張を示すこともわかった. 今回, この亜リン酸アルミニウムを配合した埋没材を使用頻度の高い急速加熱型への利用を考えた. 不均一·不安定な硬化膨張量に依存しない加熱膨張主体の埋没材, 急速加熱法に耐えられる強さと優れた加熱膨張特性(膨張直線性)を有する埋没材の開発を試みる. 本研究では試作した亜リン酸アルミニウム配合石膏系埋没材の理工学的諸性質と急速加熱法への利用について検討した.
亜リン酸アルミニウム配合の石膏系埋没材は優れた加熱時膨張特性を示し, 硬化膨張を小さくすることで加熱膨張主体の急速加熱型埋没材として利用できることが示唆された.

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© 2002 日本歯科理工学会
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